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性やHIV、喫煙や薬物乱用 専門医の言葉に説得力 健康教育充実へ学校と連携 (2/2ページ)
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さらに、10代の若者にクラミジアなどの性感染症が急増しているが、性感染症に感染しているとHIVに感染しやすくなると指摘。感染防止の重要性を強調し、「自分を大切に、そして相手も大切にしてほしい」と訴えた。
講演後の生徒たちの感想文には、「話を聞くまでは空気感染もあると思っていたけど、違っていることに気づけてよかった」「感染者は減っていると思っていたのに、とても増えていた。日本人のエイズに関する意識をもっと高めないと」「簡単に性交してはいけないと思った」「差別は絶対にいけないことだ」などと書かれ、真剣に受け止めている様子がうかがえた。
担当の岡村順子養護教諭は「教師が説明するより、最先端の現場で実際にかかわっている医師が話してくれる方が説得力があり、生徒たちは自分の問題として考える。手遅れになる前に正しい知識を身につけることが大切」と専門医との連携の意義を指摘した。
こうした学校と専門医との連携は全国各地で進み、文部科学省も後押し。16年度から専門医の学校派遣に補助金を出す「学校・地域保健連携推進事業」をスタートさせた。
皮膚科医がピアスなどで肌がかぶれる「おしゃれ障害」について話したり、禁煙外来の指導医が喫煙の害について講演したり、心に問題を抱える生徒への対応について精神科医が教職員向けの研修会を開いたりと、連携の形は学校ごとのニーズに応じてさまざまだ。
同省は今年度から新たに「子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」を始め、「学校と専門医の連携のさらなる充実を目指したい」としている。