MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。

性やHIV、喫煙や薬物乱用 専門医の言葉に説得力 健康教育充実へ学校と連携 (1/2ページ)

2008.9.24 07:47
このニュースのトピックスドラッグ
白阪琢磨医師の講演に熱心に耳を傾ける生徒たち=7月、大阪市立昭和中学校白阪琢磨医師の講演に熱心に耳を傾ける生徒たち=7月、大阪市立昭和中学校

 性の問題や心の悩み、喫煙や薬物乱用など子供たちのさまざまな健康問題に対応しようと、専門医が学校に出向いて児童生徒向けの講演や教職員対象の研修を行うなど、学校と専門医が連携して健康教育を充実させる取り組みが進んでいる。専門医の話はリアリティーがあるため、子供たちは身近な問題として受け止めるようになり、効果が期待できるという。(伐栗恵子)

 大阪府医師会は平成16年度から毎年、府内の中学、高校10校程度に産婦人科医らを派遣し、性感染症の危険性や予防の重要性などについて、生徒向けの講演を行っている。

 今年7月、大阪市立昭和中学校で3年生を対象に総合学習の時間を活用して行われた、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)やAIDS(後天性免疫不全症候群=エイズ)に関する講演会もその一環。エイズ研究の第一人者である国立病院機構大阪医療センターHIV/AIDS先端医療開発センター長の白阪琢磨医師が講師を務め、国内外のエイズの現状、最先端の治療方法について最新のデータを織り交ぜ、生徒たちが関心をもちやすいようにクイズも取り入れながら話した。

 先進国では減少している新規患者数が、日本だけは増加が続いていること。かつては必ず死に至る病とされたが、複数の薬を組み合わせて使う多剤併用療法の開発によって、病気の進行が食い止められるようになり、いまでは慢性疾患の1つになったこと。とはいえ、薬をずっと飲み続けなければならず、1人の生涯治療費は約1億円かかること…。白阪医師の説明は、生徒たちにとって初めて耳にする事実が多く、驚きの声がもれる場面もあった。

 また、白阪医師は、HIVの感染経路は性行為、輸血などの血液媒介、母子感染の3通りであり、握手をしたり、一緒にご飯を食べたり、蚊に刺されたり、咳(せき)やくしゃみなどでは感染しないと強調。世間の偏見や差別に苦しむ患者の思いを伝えた。

このニュースの写真

白阪琢磨医師の講演に熱心に耳を傾ける生徒たち=7月、大阪市立昭和中学校
白阪琢磨医師
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。