メディカルスクール導入提言まとまらず―四病協
日本病院会の山本修三会長は9月24日の記者会見で、四病院団体協議会(四病協)の「メディカルスクール検討委員会」による報告書案についてこの日の総合部会で意見交換したものの、最終的な取りまとめには至らなかったことを明らかにした。
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山本会長は「一部メディアで、四病協としてメディカルスクール推進という報道がされていたが、それは違う」と、現時点では検討委員会の案にすぎないことを強調。「検討委員会の案は総合部会として尊重するが、まだ各団体の議論は結論に至っていない」と引き続き検討する考えを示した。
メディカルスクールは、4年制大学の卒業者を対象に、医療に関する専門的学修を集中的に実施する医学教育システム。米国を中心に行われている。
検討委員会の報告書案では、現状の医学部教育や卒後臨床研修を維持したまま医学部の定員を増やしても、不足が深刻な「病院医師」の増加にはつながらない可能性を指摘。優秀な病院医師を増やすには、メディカルスクールの導入が鍵になるとしている。
その上で報告書案では、メディカルスクールの利点として、▽すでに幅広い教養が身に付いた人が入学することで、優れた臨床医の養成が見込める▽医学教育を短期間で修了できるなど効率的で質の高い教育が可能になる―などを挙げている。
山本会長は会見で、「メディカルスクールが安易に医師を増やすと捉えられるのが一番困る。基本は良い臨床医をどう育てるかだ」と強調した。
更新:2008/09/24 22:00 キャリアブレイン
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