9月24日のながさきニュース
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長崎新聞
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長崎市の身障者用バス券リサイクル店で販売 「本人のみ使用」のはずが…

| 県内のリサイクル店で売られていた心身障害者用のバス券 |
長崎市が心身障害者を対象に実施している「交通費助成制度」で交付した「バス券」が、県内のリサイクル店内の金券販売コーナーで不当に売り出されていたことが23日までに分かった。
同市障害福祉課によると、一九八〇年の制度開始以来、不当販売が分かったのは初めて。券を誰がどんな形で店に持ち込んだかは分かっていないが、券は交付された本人の利用が前提。制度の目的から逸脱しており、同課は近く、金券ショップなどにこれらの券の販売をしないよう呼び掛ける方針だ。
長崎市の交通費助成制度は心身障害者の自立や社会活動への参加を支援する目的で、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者に年一回、バス券、電車券、タクシー券、船舶券、ガソリン券のいずれか一冊、五千円程度分を希望者に交付している。二〇〇六年度には一万四千六百二人がこの制度を利用した。
このうち、バス券は一枚八十円の六十九枚つづり。つづりの表紙の裏に「この利用券は本人のみの使用とし、譲渡、売買、換金はできません」と注意書きがあるが、罰則などはない。同店によると、この店では六十枚を今月上旬から一枚四十円で販売していたが、長崎新聞社の取材を受けて、販売を取りやめた。
この店の店長は「私どもの確認ミス。売買できないと分かれば買い取ってなかった。申し訳ない」と陳謝。券を購入した客はおらず、買い取りを求めた人物については「分からない」と話した。
同市障害福祉課は、券を利用する際には、手帳の提示で運賃が半額になり、差額をバス券や現金などで支払うことになっており、手帳保持者以外の使用は不可能という。桑水流和弘課長は「利用者に大変喜ばれている制度であり、(不当販売は)非常に残念」と話している。
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