行き止まりのコースを避けながら、出口を目指す「迷路ゲーム」。多くの方が楽しんだことがあると思います。一時、人が実際に歩く巨大迷路も大ブームとなり、あちこちにお目見えしました。今はあまり見かけませんが、ヒマワリやコスモス迷路といった季節ものの巨大迷路が登場したり、雑誌などでも頭の体操コーナーに取り上げられるなど根強い人気があるようです。
いくつもの狭い路地が複雑に交わる街並みを迷路に見立て、「迷路のまち」として地域おこしを図っている所があります。香川県土庄町の本町地区。土庄港に近く、千軒近い民家や商店が集まる地区です。中世、海賊の襲来に備えてわざと家屋の間を狭め、道を複雑にしたといわれ、小豆島霊場五十八番札所・西光寺や小豆島尾崎放哉記念館などの見どころも多くあります。
地元では「迷路のまち」をアピールしようと、昨年から土庄町商工会を中心に商店など十数カ所でデザイン統一ののれんや木製灯籠(とうろう)を設置。さらに、今月には地区を島外の人に案内するための「ボランティアガイド協会」を設立し、ガイド二十一人を委嘱。知名度アップに期待を掛けます。
二十二日、自民党新総裁に麻生太郎氏を選出。麻生氏はあす首相に就任する予定です。物価の高騰をはじめ、最近の金融不安や年金改ざん、汚染米問題…。今の日本は、まさに出口の見えない迷路のような状態。「迷路の国」で、麻生新首相が名ガイドぶりを見せてほしいものです。それとも近く予想される解散総選挙で、“ガイド交代”となるのでしょうか。
(高松支社・安原勇)