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患者の精液からエイズウイルス除去 新潟
新潟大医歯学総合病院産婦人科の八幡哲郎医師らの研究チームと、医療関連メーカー「旭化成クラレメディカル」(東京)は、エイズウイルス(HIV)に感染した患者の精液からウイルスを除去し、これまで難しかった人工授精に必要な量を確保する装置を開発した。
直径0・3マイクロメートルの穴を無数に開けた中空糸を注射器に入れ、患者の精液から水分を抜くと、直径0・1マイクロメートルのウイルスだけが糸を通り、直径3マイクロメートルの精子と分離できる仕組み。
これまで、遠心分離機などによる分離法はあったが、分離できる精子は300万個以下と少なく、人工授精に必要とされる1000万個に満たなかった。この装置では約2000万〜3000万個の精子を回収できるため、人工授精にも道が開けるという。
八幡医師は「人工授精は保険適用できる上、短時間で済む」と話している。