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高齢医療見直し 与党しらけムード「舛添氏の猟官運動だ」 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:少子・高齢化社会
自民、公明両党の連立政権合意に盛り込まれた後期高齢者医療制度の抜本見直し。先週末に舛添要一厚生労働相が唐突にぶち上げたが、実は次期衆院選対策として自民党幹部らが水面下で検討してきた秘策だった。自民党の麻生太郎新総裁自らが政権公約として華々しく発表して自民党に勢いをつけるシナリオだったというのだ。ところが舛添氏が“手柄”を横取りしたため党内にはしらけムードも。舛添氏が手直し程度に考えていたことも明るみに出て、選挙対策効果にも疑問が出始めている。
自民党総裁選最終盤の20日。麻生陣営のある国会議員は、テレビ番組で得意げに見直し方針について説明する舛添氏を苦々しく見ていた。制度の抜本見直しを麻生氏にぶち上げさせようと、入念に準備を進めていたからだ。
麻生陣営関係者によると、制度の抜本見直しの検討は古賀誠選対委員長が少数の関係議員に指示。ただ、制度を抜本見直しすれば財源負担をめぐる新たな不満が生じるため、なるべく具体論を示さず、大方針だけ提示して野党からの批判をかわす作戦だった。
ところが、舛添氏が公明党への根回しが終わる前に表明。自民党中堅議員は「舛添氏はどこかで聞きつけたのだろう。突然参戦してきて、麻生氏を出し抜く形で話してしまった。自分の厚労相留任のためだけの猟官運動だ」と不満を爆発させる。麻生氏周辺議員らも“手柄”を奪われた形で、党内にはしらけムードが漂っている。