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「ポニョ」の舞台めぐり論争 瀬戸内の景勝地、鞆の浦で (1/2ページ)
このニュースのトピックス:スタジオジブリ
瀬戸内海の景勝地、鞆(とも)の浦(広島県福山市)で、宮崎駿監督のアニメ映画「崖の上のポニョ」の舞台をめぐり、市と市民団体の間で“論争”が起きている。鞆の浦は宮崎監督が映画の構想を練った地で、公開中の作品の中でも現地を連想される風景や看板などが描かれている。このため、地元のNPO(民間非営利団体)などは「映画の舞台」として積極的な観光PRを展開。しかし、市は「(映画制作関係者が)鞆の浦が映画の舞台とは断言していない」と、映画を利用しての誘客には二の足を踏んでいる。
宮崎監督は平成16年、制作会社スタジオジブリ(東京)の社員旅行で、知人に紹介された鞆の浦を初めて訪問。その際、江戸時代の雰囲気が残る町並みを気に入り、翌17年2月から約2カ月間にわたって一軒家を借りて滞在、町を歩きながら「崖の上のポニョ」の構想を練ったという。
現在公開中の映画の中では「TOMO」という看板のスーパーマーケットが登場したり、船に掲げた幟(のぼり)に地元の神社の名前が記されるなど、鞆の浦をほうふつとさせる場面が多く登場する。
映画を制作したジブリは「映画のモデルとなった場所を特定すればファンが殺到して迷惑をかける」として、「鞆の浦が舞台」とは断言していないが、現地の人々と宮崎監督との交流は続き、インターネット上などでは鞆の浦が映画の舞台とされるようになった。