西日本新聞

福岡市議会 こども病院人工島移転整備 用地議案 委員会が可決

2008年9月23日 09:35 カテゴリー:九州・山口 > 福岡

 福岡市議会の9月定例会は22日、委員会審査があった。市立こども病院・感染症センター(中央区)の人工島(東区)移転整備をめぐる用地取得補正予算案の採決が第1、第2の両委員会であり、自民党や民主党などの賛成多数で両委員会とも可決した。24日の本会議でも可決される見通しだが、委員会では、共産党議員を中心に土地取得費の高さや厳しい市財政の中での病院計画に批判の声が上がった。

 同議案には共産党、ふくおかネットワーク、社民・市政クラブが反対している。財政局所管の第一委員会で、共産党の比江島俊和議員は、約2兆6000億円に上る市の市債残高や政令市で3番目に悪い実質公債費比率(昨年度18.4%)を示し、「財政局は病院整備の計画や費用の中身をしっかり分析し、(用地取得の)市債を発行すべきではないか」と指摘した。

 病院建設予定地の1平方メートル当たりの土地単価が以前の計画より1100円アップしたことに、比江島議員は「3.5ヘクタールで3850万円の税金の無駄遣い」と批判。市は人工島の近隣地の売却単価を参考にしたと報告し、「予算上決めている単価で、市の評定委で正式に額が決まる」と応じた。また、保健福祉局が病院事業の収支を試算したデータを踏まえ、同議員は「市は開院3年後の黒字を見込むが、計画が適切か財政局はチェックすべきだ」と訴えた。

 第一委員会ではほかにふくおかネットの高森清子議員が、市が導入を打ち出している、市有施設の修繕や効率的管理で建物の寿命を延ばす「アセットマネジメント」手法と今回の新病院整備を照らし、「新病院の建設は、アセットマネジメントと違う方向にいっていないか」と指摘した。

 新こども病院の人工島移転に賛成する自民党からは「他県で市立病院の閉鎖がある中、福岡市の『こども病院を守り通す』の決意に心から敬意を表したい。頑張ってほしい」の激励や「博多区の市民病院も含め、総合的な病院事業として市は検討を」の要望が出た。

=2008/09/23付 西日本新聞朝刊=

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