アニメックの頃… 著/小牧雅伸

ガンダムカルタ

アニメック9号表紙画像

年末に大騒ぎをして製本が間に合った「アニメック」9号は、新年号らしくカルタを付録にしたのだが、これがなかなかの人気であった。メイン特集の『ベルサイユのばら』よりも評判が良かったくらいである。付録といっても単色の読み札と絵札を4ページ付けただけのもので、全て自分で切り離す必要のある物だ。この当時の読者は、編集長の思いつきで廉価版の付録が付くから常にカッターナイフとセロテープを用意していないと大変だった。どっちにしても編集部で今まで撮影したセルを使うしかないので、マッチ箱のラベルサイズの名場面を選び話数とカットナンバーまで打つというマニアックな物になっていた。問題は読み札である。いかにもカルタ的にその名場面を説明するという作業には、さすがに二日ほど徹夜したという力作であった(出来はともかくとしてである)。
「アムロ、ガンダム発進します」絵的にはそうなっているけれど、実は第29話のカット363。ジャブローでシャアのズゴックを追いつめた瞬間に、突如出現したゾックにビーム攻撃を受けて避けた瞬間の絵から始まり、50枚を作ってしまった。どうしても文字札が思いつかないが、名場面だからと予備札にしたものもある。正式読み札の最後は子供カルタの定番らしく「ジオン」で終わっている。これは最後まで「デギン」にするかどうかで編集部内部で揉めたのだが、新規採用したばかりのベテラン女性編集者の「ジオンとデギンならどっちが有名なんですか?」の一言で決定した。絵としては、第11話カット13のガルマの葬儀の為に、デギン公王の前に集まった子供たちなのだが。このL女子、コリオリの力で読者と編集部が論争しているのを「小料理屋ならわかるが」と一発で鎮めたすごい人だった。

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