有害物質メラミンに汚染された中国製牛乳が丸大食品の商品に混入した恐れが出ている問題で、食品や商社大手が中国企業との取引や検査を見直す。江崎グリコは今月から原料調達先を豪州などに切り替えたほか、日清食品は現地で使う牛乳を中国以外から調達する方針。サントリーや森永乳業はメラミンを検査対象に加える方向だ。日本企業は中国製ギョーザ事件を機に生産監視強化などを進めてきたが、食品使用を想定しない物質の混入問題で食の安全対策は新たな局面を迎えた。
メラミン混入が確認された中国企業22社との取引が確認できた食品大手は江崎グリコと日清食品。江崎グリコは現地1社から、中国向けビスケット類用の粉乳を調達していた。対象粉乳は中国での回収対象ではないが、中国企業との取引を中止して乳原料すべてを豪州やニュージーランド製に切り替えた。
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