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福岡・西区の小1殺害:「学校来ない」責められ 逮捕の母、トイレで殺意抱く

 福岡市西区の男児殺害事件で、母親の富石薫容疑者(35)=殺人容疑などで逮捕=が、福岡県警の調べに「一緒に連れていったトイレ内で、学校に来ないことなどを子供に責められた。子供がふびんで将来を悲観した」と供述していることが分かった。薫容疑者は難病を抱え、小学1年の弘輝(こうき)君(6)は特別支援学級に通っていた。県警は子育てに悩む中、トイレ内で衝動的に殺意を抱いたとみて追及している。県警は22日、薫容疑者を殺人と死体遺棄容疑で福岡地検に送検した。

 調べでは、薫容疑者は18日午後3時すぎに弘輝君と一緒に小戸(おど)公園に来たが、この時点では「殺すつもりはなかった」と供述。遊んでいたアスレチックコーナーからトイレに行く際も「一人にしておくと危ないと思い一緒にトイレに行った」と話している。薫容疑者は病気で足が悪く、身体障害者用の個室に2人で入ったとみられる。

 関係者によると、薫容疑者は「子供と一緒に過ごしたい」と数カ月前に勤務先の会社を休職し、2学期から学童保育をやめたという。

 しかし、病気で朝起き上がれないこともあり、学校行事への参加も困難だった。苦悩する中で弘輝君の言動にショックを受けたとみられ、薫容疑者は「自分の病気で自分と子供の将来を悲観した。自分も死のうと思った」と供述している。

 内浜小によると、弘輝君には軽い情緒障害があった。福岡市の発達教育センターで昨夏「適正就学指導」を受け、特別支援学級に進むことを決めた。【斎藤良太、高橋咲子】

毎日新聞 2008年9月23日 東京朝刊

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