彼の妻は専業主婦だった。
経済的にも精神的にも子供を育てながら働くのは不安だそうで、
どうしても無理なときは、子供は父親である彼が引き取ってほしいと言われたそうだ。
彼から、もしそうなったら子供を3人で暮らしてもよいかと聞かれた。
私も彼も、彼の妻が経済的なことで不安を感じることのないように、
慰謝料や養育費は彼の妻の希望額を毎月送ろうと決めていた。
それでも、精神的に負担を感じるようであれば、私は彼の妻の意思を尊重したいと答えた。
そんなやり取りをしてから数日後、私は彼の子供と会った。
人見知りしないかわいい子だった。
彼は子供を引き取ることも考えて、早めに私に引き合わせたかったようだ。
今振り返ってみると、そのとき子供と会ったことが、私と彼にとっても
彼と妻にとっても大きなターニングポイントだったような気がする。
それから、数ヶ月後彼は家を出た。
私も、覚悟を決めて彼の元へ引っ越すことにした。
出会いからちょうど1年。
私と彼の「生活」が始まった
|