貸し出す自転車をそろえた駐輪場で実験開始のあいさつをする竹内恒夫教授=名古屋市中区
車の利用を抑えて二酸化炭素を減らそうと、自転車を無料で市民に貸し出し、利用状況を調べる本格的な実験が21日、名古屋市の栄など中心市街地で始まった。23日まで行われ、将来の本格的な導入を目指す(雨天の場合は中止)。
「名(めい)チャリ」と名づけられたこの実験は、名古屋大学大学院環境学研究科の竹内恒夫教授の研究室が企画し、名古屋市と共催した。
貸し出す自転車は200台。放置自転車を修理して再生した。栄広場や白川公園、名古屋駅前のスパイラルタワーズなど12カ所に専用の貸し出しと返却の駐輪場を設けた。使う際に氏名と住所、電話番号を登録して会員証をもらう。2回目以降は会員証を提示すれば利用できる。対象は原則として中学生以上。
竹内教授の研究室は、昨年12月にも16日間にわたって同様の実験を実施。この時は計1432人が利用した。今回は、貸し出す自転車の数を2倍に、貸出場所は5カ所から12カ所に増やした。さらに、地下鉄の出口のすぐそばに設け、より利用しやすくした。
竹内教授は「前回の実験では、徒歩の代わりに自転車を利用する人が多かった。今回は地下鉄と連携して、公共交通機関の一部として自転車が有効かどうかを検証したい」としている。