但馬
地域の医師連携を 豊岡で「公立病院守れ」シンポ
医師不足や公立病院の運営について意見交換したシンポジウム=豊岡市出石町、ひぼこホール |
但馬の公立病院について話し合う参加者ら=豊岡市、豊岡病院 |
医師不足や公立病院のあり方などについて考えるシンポジウムが二十一日、豊岡市出石町水上のひぼこホールであった。住民ら約四百人を前に、但馬地域の公立病院長や診療所長らが現状を報告し、今後の課題などについて意見を交換した。(宮下裕史)
但馬地域の議員や弁護士らでつくる「医師確保・公立病院守れ」但馬実行委員会が主催。
基調報告した医師の藤末衛・全日本民主医療機関連合会副会長は「住民と医師、自治体が共同でつくった公立病院群は但馬の社会的な財産」と指摘。医師数増という国の方針転換については「大学の教員数や予算削減は変わらない。増員するだけでは『ねじれ』が生じる」とした。
その後のパネル討議では、岩井宣健・公立八鹿病院長が医師不足対策として「日直など、医師会の病院医療への参加や公立病院間の連携が必要」とした。また、豊岡市但東町の新田誠・高橋診療所長は「今後は住民の理解がより大切になる。病院組合の議員が、病院と住民をつなぐ役割を担ってほしい」と要望した。
■豊岡病院では対策協議会
但馬の公立病院の医療体制を市町長や県、病院長らが話し合う「但馬の医療確保対策協議会」の第四回会合が二十一日、豊岡市戸牧の公立豊岡病院であった。救急医療を重視した体制再編からほぼ一年がたち、医師不足や救急現場の疲弊など依然として厳しい現状が報告された。
昨年二月の会合で豊岡、八鹿病院に医師を集中、周辺は病院機能を維持しつつも医師を減員する方針が示され、十月に再編が実行された。会合は再編後初めて。
豊岡病院の竹内秀雄院長は「(再編案に沿って同病院に設置された)総合診療部の応援で救急が維持できた」と評価。一方、八鹿病院の岩井宣健院長は「一部で夜間救急がなくなるなど、救急医療は後退した」とした。
県の担当者は医師不足の解消について「養成医師が今後徐々に増える。医師が集まるよう魅力ある病院づくりが必要だ」と訴えた。
公立病院同士や開業医との連携強化などを評価する声や、軽症でも夜間や休日などに病院の救急外来を利用する「コンビニ受診」への対策を促す意見もあった。(藤井伸哉)
(9/22 10:33)
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