長野市南高田の和菓子製造会社「丸生本店」で従業員2人が異臭がした粒あんを口にして吐き気などの症状を示した事件で、長野市保健所は21日、あんの精密検査をさらに進めたが、「食中毒細菌や有機溶剤は検出されなかった」と発表した。
市保健所は、ガスクロマトグラフ質量分析計などを使った精密検査を実施。メタミドホス、ジクロルボスなど農薬92項目▽ベンゼンなど有機溶剤22項目▽黄色ブドウ球菌など細菌検査4項目で検査を行ったが、異常は見つからなかった。引き続き、これまで簡易検査で検出されなかったヒ素の精密検査や、カドミウムなど重金属8項目の検査をするという。
市保健所生活衛生課によると、21日までに同種のあんの流通先などから他の健康被害の報告はないという。【大島英吾】
毎日新聞 2008年9月22日 地方版