金融不安が産業界直撃、ハイニックスは利川工場閉鎖
ハイニックス半導体は18日、京畿道利川工場の一部半導体生産ラインを今月末で閉鎖すると発表した。忠清北道清州工場も一部製品の生産だけを継続し、段階的に閉鎖する計画だ。同社幹部は「半導体供給が過剰状態にある上、金融危機による景気低迷と不況に底が見えない状況で下した苦肉の策だ」と話した。
建設業界では地方に続いて、首都圏の企業にも影響が広がっている。年初来先月までに不渡りを出した首都圏の一般建設会社は34社で、前年同期を22%上回った。
韓国の産業界に不況が影を落としている。世界的な景気後退局面に加え、米国発の金融危機が起き、不況の長期化に対する懸念が高まっている。
数年間好調を維持してきた海運・造船業界にも業績後退の兆しが表れている。原材料輸送に使われるバルク船の運賃水準を示すバルチック運賃指数(BDI)は今年6月にピークとなる1万1689ポイントを記録したが、今月は4760ポイントと一気に半分以下にまで急落した。輸送量が急減し、運賃が低下しているためで、船余りの状況が生じている。
中小造船業界では危機が現実となっている。全羅南道木浦市のC&重工業は、造船所建設に必要な資金1700億ウォン(約160億円)の融資を金融機関から受けられず、年末に予定していた最初の船舶引き渡し時期を来年初めに延期した。同海南郡の大韓造船も銀行から保証が得られず、操業に影響が出ている。
消費者の財布のひもも固くなり、中小の衣料品メーカーに連鎖倒産が広がっている。チンド毛皮傘下の婦人服メーカー「ファッションネット」が先月倒産したのに続き、今月には紳士服ブランドの「トラッドクラブ」で知られる「ユー・アンド・ドリーム」が破綻(はたん)した。
企業は不況脱出に向け資金確保に乗り出した。サムスン電子がこれまで毎年実施してきた1兆ウォン(約940億円)規模の自社株買いもキャッシュフローを確保するために延期された。年末に10日前後の長期休暇を設け、人件費を減らす案も検討している。
韓国経済研究員のペ・サングン研究委員は「米不動産市場を発端とする金融危機が中国や欧州に広がり、これら国々の消費が急速に減少しているため、輸出依存度が高い韓国の産業界は大きな打撃を受けるのではないか」と話している。
李性勲(イ・ソンフン)記者
辛殷振(シン・ウンジン)記者
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