【台北22日共同】台湾の李登輝元総統(85)は22日午前、台北を出発し、沖縄を初めて訪問した。前回2007年から約1年3カ月ぶりの訪日で、総統を退任して以来、4回目。
李元総統の訪日については今回も「政治抜きが暗黙の条件」(日台関係筋)で、李氏も私的旅行を強調している。中国政府は台湾の独立性を重視する李氏を警戒しており、日本滞在中の言動を注視するとみられる。
那覇空港では大勢の支援者らが出迎え。李氏は沖縄戦で激戦地となった糸満市の平和祈念公園や、ひめゆりの塔を訪れる。夜は支援者らによる歓迎会に出席する。
23日には宜野湾市で、福沢諭吉の「学問のすゝめ」を題材に日本文化について講演。25日まで滞在し、首里城などを観光する。
李氏は01年、心臓病治療を目的に大阪、岡山を訪問。04年年末から05年年始にかけて、終戦を迎えた名古屋を訪れ、京都では故司馬遼太郎氏の墓を参った。07年には太平洋戦争で亡くなった兄が祭られている靖国神社を参拝した。