[５歳女児変死]路上で着衣なく　遺棄で捜査　千葉・東金

　２１日午後０時４５分ごろ、千葉県東金市東上宿の路上で、女児が心肺停止状態で倒れているのを通報で駆け付けた県警東金署員が確認した。女児は同市田間、看護師、成田多恵子さん（３７）の次女で保育園児の幸満（ゆきまろ）ちゃん（５）。衣服と靴を着けずにあおむけに倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。県警は遺体の状況などから事件に巻き込まれたとの見方を強め同署に捜査本部を設置、死体遺棄事件として捜査を始めた。

　調べでは、０時２５分ごろ、部活動から帰宅途中の男子中学生が幸満ちゃんを見つけ、知らせを受けた男子生徒の母親が同４０分ごろ、１１０番した。幸満ちゃんは道路に面した資材置き場のプレハブ小屋前にある側溝のコンクリート製のふたに頭をのせ、足を路上に投げ出した状態で見つかった。出血や目立った外傷はなかった。その後、現場から約１００メートル離れた駐車場から幸満ちゃんのものとみられる紺色のＴシャツ、黒の半ズボン、黒の靴、パンツがまとめて隠すような形で見つかった。衣服に破れなどはなかった。捜査本部は２２日、遺体を司法解剖して死因を調べる。

　捜査本部によると、幸満ちゃんは母親と２人暮らし。２０日、夜勤の母親と一緒に勤務先の東金市内の病院に宿泊。２１日昼前、「保育園の友だちの家に遊びに行く」と話し、１人で歩いて外出した。その後母親が、友人宅に連絡したところ、来ていないことがわかり、午後４時半ごろ、祖母とともに東金署に届けたという。母親は夜勤の際、幸満ちゃんを連れていくことが多かったという。

　現場は、ＪＲ東金駅から南に６００メートル離れた住宅街の一角で、近くには公園がある。【寺田剛、斉川瞳、吉村健二】