ローソン坂城村上店内に開設された上田郵便局上五明分室=12日午前、坂城町
コンビニ大手のローソンは12日、埴科郡坂城町にある「ローソン坂城村上店」内に郵便局の窓口を開設した。同社がことし2月に日本郵政と結んだ業務提携の一環。コンビニ店内に郵便局が設けられるのは全国で初めて。郵便物の受け付け、貯金の預け入れや払い戻しに対応し、年度内に簡易郵便局に移行する。
店舗前でのセレモニーでローソンの新浪剛史社長は「全国に広がる試金石にしたい」とあいさつ。店舗オーナーの石倉謙一さん(49)は「元気なローソン、元気な郵便局を目指します」と決意を述べ、テープカットをした。
近くにはちくま農協(千曲市)が業務を受託する簡易郵便局があったが、2007年9月末で休止していた。ローソンの広報によると、全国で一時休止中の簡易郵便局のうち半径500メートル以内にローソンの店舗があるところを探し、該当の16店の中から資産状況などを考慮して坂城村上店を選んだという。
セレモニーに出席した郵便局会社の川茂夫会長は「郵便局開設が店の営業にも大きく貢献できるよう全力を挙げて育てていきたい」と述べた。
店舗内のカウンターの一部を区切ったスペースが上田郵便局の上五明分室となる。当面は局員が出向いて対応するが、店舗オーナーが銀行代理業の許可を得た後、業務を簡易郵便局に移行する。
振り込みのた訪れた近くの男性(73)は「簡易郵便局が休止してしばらく不便だったが、これでまた便利になる」と歓迎していた。