全国学力調査の市町村別平均正答率について、2年連続全国トップクラスだった秋田県の寺田典城知事は8日、「(県内25市町村から)出ないなら、私の責任で公表せざるを得ないのかなと考えている」と記者会見で述べた。
寺田知事は昨年度も市町村別の公表を主張したが、応じた市町村はなかった。根岸均県教育長が市町村教委を回って説得したうえ、1、2カ月間待って動きがなければ、昨年分も含めて公表したいという。寺田知事は「学力調査の結果は比較してこそ県民の利益につながる。地域のサポートがあったから好成績だった。だから地域の方にも知らせるべきだ」と話す。
一方、小学校、中学校が1校ずつの県南部の東成瀬村の担当者は「特定の学年、教科だけであの学校はいいとか悪いとか序列づけされても困る」と反発。文部科学省の担当者も「テストの参加主体は市町村教委。知事に公開の責任が負えるのか」と批判している。(伊藤綾、福井悠介)