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生活必需品、韓国ばかりがなぜ高い?(下)

28カ国の生活必需品52品目の価格を比較

◆「主犯」は税金と流通企業の販売手数料  

 消費者市民の集いは、こうした価格格差の原因として「税金」と「流通構造」を挙げている。輸入ワインは関税や酒税、教育税といった税金が価格全体の55%に達する。流通企業の販売手数料も、韓国が外国よりも高かった。韓国ではワインを雑貨・ぜいたく品に分類しており、15%から30%の手数料がかかる。これに対し、先進国ではワインを食品に分類し、手数料は15%に満たない。

 消費者市民の集いのユン・ミョン調査研究部長は、「これに加え、ブランド別に輸入業者が1社しかないという独占的な輸入構造や複雑な酒類販売免許制度なども、価格上昇に影響している」と語った。外国産のジーンズや輸入粉ミルクの場合、輸入業者が1社しかないという独占的輸入構造のため、この輸入業者の「高値政策」が価格上昇をあおっていると分析されている。

 また輸入豚肉の場合、零細輸入業者が海外で過当競争を繰り広げ、輸入価格を押し上げている部分が大きいという。韓牛(韓国産牛肉)やブドウは、人件費などの生産単価が高いという韓国の現実が原因となっている、と見られている。その一方で、地下鉄の運賃(16位)、バスの運賃(16位)、上水道料金(16位)、都市ガス料金(20位)、電気料金(20位)、有線放送の受信料(23位)などの公共料金は、相対的に安いことが明らかになった。

 消費者市民の集いのキム・ジャヘ事務総長は、「今回調査対象とした28カ国のうち、韓国は経済規模の面で10位の水準だったが、上位5位圏内に入る製品が7品目に上る点は、経済規模と比べ概して物価が高いという証拠。政府が適正価格を積極的に管理しなければならない」と語った。

辛殷振(シン・ウンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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