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「毎日のこと」こそ大切に

アレルギーに悩み、肌に優しい下着を求めて

 「私、この髪、怖くて触れません」
 ヘアメークの女性が思わず口にしたその日から、宇江佐りえさんの「アレルギーと闘う日々」が始まった。髪はぼろぼろと抜け落ち、かゆみは尋常ではない。それまで体の中に蓄積された悪いものが、アレルギーとなって一気に噴出したような感じだった。

 宇江佐さんは、テレビ番組で天気予報などを担当する“ウエザーギャル”の先駆け的存在だ。1981年に「ウェザーショー・空飛ぶお天気スタジオ」でデビュー。その後、TBSの“朝の顔”となり、フジテレビ系列の「なるほど!ザ・ワールド」などさまざまな番組でリポーターを務めるなど、タレントとして活躍した。

 現在は、女性用下着ブランドのリエッセンスの代表。宇江佐さんが手掛ける下着は、製造過程で化学薬品を使わない。オーガニック栽培のコットン製で、植物染料で染めているのが特徴。アレルギーを持つ肌に優しい着心地が持ち味だ。

 その宇江佐さんがアレルギーに見舞われたのは、30代半ば。仕事柄、不規則な生活などで募った疲れやストレスに、ヘアマニキュアが刺激となって発症した。料理番組にレギュラー出演していたころのことだ。

 「肌の異常に気づいても、2〜3日放っておいたんです。『季節の変わり目は髪も抜けるわよ』なんて、のんきなことを言って…。でも、心配した友人が、私の頭を見てくれたんですね。そのときの彼女の声は忘れられません。おぞましいものを見たような、言葉にならない声でした」

 友人のすすめで病院に駆け込んだところ、医師からアレルギー性接触皮膚炎と診断され、「天然繊維の下着に替えてください」とアドバイスされた。アレルギーはだんだんと頭皮から下腹部、さらに二の腕へと、体中に広がった。

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宇江佐りえさん

うえざ・りえ

リエッセンス代表
1959年生まれ。本名は植松理恵(うえまつ・りえ)。1981年、TBS「ウェザーショー・空飛ぶお天気スタジオ」でタレントデビュー。82年、「朝のホットライン」のキャスターを担当し、TBSの“朝の顔”に。その後、フジテレビ「なるほど!ザ・ワールド」などさまざまな番組でリポーターとして活躍。毎日放送の「あまからアベニュー」のレギュラーを最後に2001年、タレント活動休止。03年、下着ブランド「リエッセンス」を立ち上げる


No.36(2008年11月号)

9月20日発売!

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