1歳5カ月の男児です。まだ一人歩きができません。ハイハイをしているのですが、立つ気配がありません。室内で犬を飼っており、生まれてからずっと一緒に寝起きしているので、まねをしているのでしょうか。(北海道、祖母)
1歳5カ月で「ハイハイはしているが立つ気配がない」とのことですが、この時期に「つかまり立ち」が見られないなら、運動発達の遅れが懸念されます。早い時期に小児科医に相談することをお勧めします。動物を模倣して歩かないということは考えにくいと思います。
赤ちゃんの運動発達は、「くびのすわり」→「ねがえり」→「おすわり」→「ハイハイ」→「つかまり立ち」と進み、最終的に「一人歩き」ができるようになりますが、発達するスピードには、かなりの個人差があります。一人歩きは早い子で9カ月前後から見られ、平均は13カ月(1歳1カ月)程度。遅い子では17カ月(1歳5カ月)くらいまでかかる場合もあります。ただし、この時期を過ぎてもまだ一人で歩かないなら、運動発達の「遅れ」を考える必要があります。
くびのすわりから始まる運動発達の流れは、どうでしたか。また、つかまり立ちや一人歩きが見られるころから、言葉の発達も並行して見られるようになるのが一般的ですから、言葉の進み具合もあわせて見ることも必要です。
「つかまり立ち」をしたり、「支えがなくとも一人で立つ」ことはできるのに歩き出さない、という子もいます。慎重な性格の子の場合、怖がって最初の一歩が出せず、立てるのに、そこからなかなか歩き出さないこともある、とも言われます。周囲の大人が歩き出すように手伝ったり、また、焦らずに様子を見ることも必要でしょう。
毎日新聞 2008年9月21日 東京朝刊