仙台市内で講演する河野義行さん=21日午後 命は尊いと河野義行さん 「妻が力与えてくれた」長野県松本市で1994年に発生した松本サリン事件の第1通報者で、当初容疑者扱いされた河野義行さん(58)が21日、仙台市で講演し、サリンの被害で今年8月に亡くなった妻澄子さんについて「世間や警察、マスコミからつぶされそうになっても、つぶれなかったのは妻が生きていたから。闘う力を与えてくれた」と振り返った。 約14年間、闘病生活を続けた澄子さん。河野さんは「命があるだけで大きな力を与えてくれた。命は尊いものという実感がある」と述べ、「だから死刑で命を奪うのは納得できない」と死刑制度反対を表明した。 澄子さんが亡くなった際「本当にご苦労さん。ありがとう」と語り掛けたという。 来年から始まる裁判員制度に対しては「今の職業裁判官は信用できない。おかしいと思っても無罪を出すのに結構、勇気が要るのが現状ではないのか」とした上で「市民感覚が入ることで、まともな判決が出るのではという期待もある。実際に始まらないと何が起こるか分からないが、現時点では真っ向から反対ではない」と語った。
【共同通信】
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