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それでもCMを流し続けいているテレビ局の鈍感

 シンガポールでは取り付け騒ぎが起きた。日本でも「契約は大丈夫なのか」と電話が殺到しているという。「破綻報道」が流れた世界最大の保険会社AIG。結局、9兆円の公的資金投入で一時的に救われたが、これからは“切り売り”が待っている。それなのにテレビから流れ続けるアリコなどのCM――一体どうなっているのか。

 サブプライム問題やリーマン破綻の直撃を受けて、米政府の国営となったAIGは、全世界で事業を展開。日本国内でも「アリコジャパン」「AIU保険」「アメリカンホーム保険」など6社を抱え、生保3社だけで契約数は1082万件に達する。米国に次ぐ、世界の4分の1を占める市場だ。少なくとも日本人数百万人が契約しているのだから、AIGの危機は対岸の火事では済まない。ここまで日本で市場を拡大できた理由は言うまでもない。

「日本でAIGグループが成長した原因のひとつが巧みな広告戦略。アリコジャパンなどは、ニーズに合わせた商品を次々と発売し、膨大な量のテレビCMで知名度を上げる手法で売り上げを伸ばしてきました」(経済ジャーナリスト・岩崎博充氏)

 地井武男、天海祐希、星野仙一、豊原功補といったタレントが、「すこしで安心、終身医療保険」とか「てごろでがっちり入院保険」とやっているテレビCMは有名だ。

 だが、非常事態の到来。当然、CMは自粛かと思いきや、AIG危機を伝える民放ニュースの途中でも流れていたから、腰を抜かしそうになった業界関係者もいた。

「米FRBは、9兆円の融資期間は2年間、AIGの資産売却で返済させると声明を出した。つまり、日本のAIGグループ各社も他社に切り売りされるということです。保険契約者保護機構があるから保険契約がパーになることはありませんが、こんな金融恐慌の最中だけに、身売りがうまくいくのか、運用が続けられるのか、不透明なことばかりです」(業界事情通)

 それなのに、何事もなかったかのように、同じCMがテレビで流されている異常。「以前からの契約だから」と言われればそれまでだが、テレビもテレビだ。視聴者が違和感をもっていることが分からないのだろうか。福田首相じゃあるまいし、「安心だ」「てごろだ」とやっている場合ではないだろう。

(日刊ゲンダイ2008年9月18日掲載)


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