|
2008年9月21日(日) |
帯広保健所保護の捨て犬猫 |
飼い主探し事業好調 |
|||||
HP掲載が奏功 飼養放棄は依然増 帯広保健所で保護した捨て犬、猫の新しい飼い主を探す事業が順調に成果を上げている。ホームページ(HP)活用の新たな試みで、保護総数の5割が新しい飼い主に引き取られ、道内でも高い確率に。しかし、捨てられた犬や猫の保護数は依然増えており、道は今年、10年後の目標に「半減」を掲げたが、実現には“終生飼養”のモラル浸透がカギを握る。26日まで「動物愛護週間」−。 |
|||||
保護総数に占める譲渡の割合(譲渡率)は05年度に猫8%、犬18%だったが、コーナー開設に伴い、06年度に猫26%、犬51%へ上昇。07年度は猫48%、犬52%までアップした。環境生活課は「他支庁と同様の事業内容だが、十勝の譲渡率は全国水準(猫2%、犬5%)との比較で10倍以上高い」と説明する。 譲渡率の上昇要因について同課は「十勝の住民はペットを飼える広い住居環境を有しているほか、他地域とは違った住民性もあるかもしれない」と分析。特に、保健所ではこれまで犬猫の保護施設に小屋をつくるなど独自に整備しており「他より長い期間保護できるため、譲渡先が見つかる可能性を開く」(保健所生活衛生課)ことも大きい。 一方で捨てられる犬猫は後を絶たない。07年度は犬187匹、猫208匹で、前年度と比べそれぞれ約10%増。「引っ越しで飼えなくなった」など飼い主の都合で引き取ったケースのほか、無責任な飼養放棄などで拾得物として収容した「捨て猫」が8割と大半を占めた。「放し飼いも多く、畑を荒らすなど、住民間のトラブルも増えている」と同課は危惧(きぐ)する。 道は、今年策定した「動物愛護管理推進計画」で10年後までに飼い主からの引き取り数や殺処分数を半減させる方針を示した。十勝では毎年170匹前後の捨てられた犬猫が殺処分されている。同課は「生きる機会を与え、暗いイメージを払しょくするには、命の大切さを理解するモラル向上が必要」(松川俊和主査)と、終生飼養の普及啓発などの対策に乗り出す構えだ。 しかし、個々の飼育方法も適正でなければ保護数は減らず実効性を上げられないことも確か。飼い主の知らぬ間に繁殖、野生化するケースも多く、同保健所は「猫は家の中で飼養してもらい、つなぎ飼いの犬でも不妊去勢対策が必要」と指摘している。 (児玉匡史) |
|||||
>>> NEWS SCRAP | |||||
|
|||||
(C) TOKACHI MAINICHI NEWSPAPER | >>> WEBTOKACHI トップ |