栗本鉄工所は大阪大学などと共同で、もみ殻から省燃費タイヤや半導体封止材などに使う高純度シリカ(二酸化ケイ素)を取り出す技術を開発した。このほど全国農業協同組合連合会(全農)などと量産化に向けた実証設備を建設、2010年度の事業化を目指す。原料の大半を輸入に頼るシリカは資源高の影響で過去2年間で価格が2倍程度に急騰している。農産廃棄物を活用し、国産技術で安定供給を目指す。
実証設備として滋賀県に1日10キログラムのもみ殻を処理できる装置を稼働させた。栗本鉄工所、阪大、全農のほかプリント基板を製造する昭和KDE(東京・渋谷)も運営に参加する。09年度までに量産技術を確立し、新潟県や東北地方など稲作の盛んな地域に量産設備を建設する計画。
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