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辰吉「引退」…5年再起条件期限切れへ

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2003年、再起第2戦を戦う辰吉(左)。それ以後に試合をしていない

 世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級元王者、辰吉丈一郎(38)(大阪帝拳)のリング復帰が絶望的になった。直前の試合から5年以内に再起することが元王者の現役続行条件だが、大阪帝拳は2日、「今後、試合を組む考えはない」と明言。日本ボクシングコミッション(JBC)が設けたボクサー定年(37歳)を超えている辰吉は、国内では「引退」扱いになる。

本人は意欲も…

 辰吉は、1999年8月、当時の王者、ウィラポン(タイ)との世界戦に敗れ、「普通のおやじに戻る」と引退を表明したが、撤回。2002年12月に再起戦に勝った。しかし、格下相手に苦戦を強いられた再起2戦目の03年9月26日を最後に、試合から遠ざかり、ライセンスも更新していない。

 JBCによると、元王者が、定年に関係なく、現役続行出来る条件は、直前の試合から5年(現在3年)以内に再起すること。また、目に疾患(網膜剥離(はくり))のあった辰吉は、国内では世界戦か前哨戦しか認められておらず、JBCは「所属ジムが試合を決めることが条件」としていたが、タイムリミットになる26日までに、大阪帝拳から試合の申し出がないことが確実になった。

 海外での復帰は可能だが、吉井寛・大阪帝拳会長は「ブランクも長く、辰吉らしいファイトをするのは不可能。体の心配もあり、試合をさせるわけにはいかない」と話しており、ジムによる試合を組むのは実現性がない。

 ただ、今もトレーニングを続ける辰吉は、「世界王者に返り咲くのが目標。自分で、やりたいことを、やるだけ」と話している。

2008年9月3日  読売新聞)

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