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2008年9月20日

 大相撲秋場所で横綱の取り組みをはじめ、いくつかのやり直しがあった。立ち合いの手つきを厳しく取るようになったからだ

立ち合いの基本がおろそかだと取り組みがだらしなく見える。そのいいかげんさが大麻汚染を引き起こしたのかもしれない。新理事長による足元からの改革で土俵に厳しさが戻ってきたように感じる

ドーピング検査は1兆分の1グラムを検出できる精度だという。なのに解雇された元力士はクロ判定を不服としている。文科相は「恥を知れという気持ち」と批判した。潔さを尊ぶ国民性としては当然の感情だろう

恥を知らない連中は汚染米の俵の周りにもいる。“被害”が広がる一方だ。コンビニのおにぎりにも使用され石川など8県で販売されていた。コメと輸入の仕組みが同じため小麦の輸入が止まる恐れもあるようだ。農水省のいいかげんな管理は農相を辞任に追い込んだが、潔さとはほど遠いものだろう

来週中にも3府県警の一斉捜索が行われるという。足元の基本をしっかり見つめたい。食の安全を守る自覚である。命のやり直しはできない。厳しい改革が必要だ。


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