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またまた昨日の続き。
女性の患者さんから性に関する質問や相談をされたことはないのですが,お話をお聞きしてて「おいおい,それって大丈夫なの?」とこちらが勝手に不安になってしまうことはしばしばあります。
たとえば。
(いくつかのケースを複合したら,こんな感じ↓でしょうか。)
診断的には高機能・特定不能の広汎性発達障害やアスペルガー症候群に該当すると思われる(けれど未診断)思春期以降の女性が,不幸なことにご家族との折り合いが悪くて,しばしば無断外泊をする。
女の子の友人がたくさんいるわけでもなく,大抵は「親しい男性」の家へ泊めてもらう。
その「親しい男性」のことをよくよく聞いてみると,「最近ネットで知り合った大学生/予備校生/社会人」だったりして,「優しいひとで,家族の愚痴もいっぱい聞いてくれ」て,「会って間もなく意気投合」してたり,「『うちにずっと泊まってていいよ』って言ってくれて,私のごはんも用意してくれ」てたり。
・・・。
なんだか,聞くからに危険なニオイがぷんぷんするんですが。
当然のように性交渉もあり,さらに「ちょっとお金貸して」と言われて実際貸してたり,ひどいときは暴力らしきものまで受けてたり。
もちろん,自分の家へ帰ってはどうかと勧めてみるのですが,「家だけは絶対に嫌」「彼はあの親たちから私を守ってくれるし,将来は結婚するつもりだし」みたいな返答で見事に断られて。
性的にも金銭的にも身体的にも「被害」に遭っているという感覚がまったくもてていない場合,私の立場としてはどうにも手の打ちようがないのです。
せいぜい,「もしもしんどくなったり逃げたくなったら必ず教えてね」「我慢や無理はしないでね」とお伝えするくらい。
この前ニュース番組を観ていたら,都会では「家出掲示板」なるものがネット上に氾濫していて,家出時期と地域を女の子が書き込むと宿を提供するという男性からの返信が殺到するのだとか…。
こういう状況ってどうにかできないものかな,と思うけれど,実際には無力なことこの上ない私。
もっと彼女たちが若いうちからきちんと性について正しい情報や自分を大事にすることの大切さを教えていかないといけないと思うし,診察室に来てくれる女の子たちに対しては,家族との関係がこじれていればこちらから早めに手を打っていく必要があるな,とも思います。
本当に難しい問題だし,精神医療だけではあまり役に立てないような気もしますが,とにかくこれからもできることを精いっぱいやってみよう。うん,もうそれしかない。
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