――先日、他誌のインタビューで、実はショタコンであると告白されていましたが…!?(しかも、かなり年季の入った)
新條:はい、実は(笑)。
――てっきり、代表作『快感♥フレーズ』に見られるような、キザな俺様イケメンがタイプなのかと思っていました(笑)。
新條:いや全然(笑)。というか、描いているキャラと描きたいキャラは違いますし、3次元の好みと2次元の好みもやっぱり違いますよ。同じ人もいるかもしれませんが、私はマンガはマンガ、現実は現実って思っているので。現実の好みは、全然イケメンじゃなくても、とにかく尊敬できる人がいいんです。
――今まで描かれていたキャラは、読者のニーズに合わせていた、ということですか?
新條:そうですね。本誌のインタビューでも言いましたが、マーケティングリサーチの成果です(笑)! 少コミ(少女コミック/小学館)でデビューする前、別冊少女コミック(現・ベツコミ/小学館)に投稿していた頃は、主人公も全部可愛い系の男の子だったんですよ。例えば、吸血鬼って設定で、すごい優秀なお兄ちゃんがいるんだけど、主人公の男の子は人の血が吸えないダメな吸血鬼で〜みたいな。本当に何もできなくて、いつも「うえーん」て泣いてるようなキャラでした。で、それじゃダメだって言われました(笑)。
――つまり、漫画やアニメにおいてはショタ属性と(笑)。
新條:そうですね〜『名探偵コナン』も好きですし(笑)。昔っから『鉄腕アトム』とか、も〜すごい好きだったんですよ! それがダメだって言われてしまったので、ジャンプに投稿する時に矯正するつもりで頑張って描いたんです。ものすごく等身を高くして、ガクランでガタイよくして…。それを少女マンガに持ってきて投稿したら、男の子がカッコイイってことでデビューしてしまって、しかもうっかりウケてしまい、以来そういう男の子キャラが売りになってしまって…。でも、アイドルとか芸能人とか、2.5次元の世界だとまた違うんですよ(笑)。2.5次元の場合は、BUCK-TICKのあっちゃん(櫻井敦司)とか、悪魔が乗り移ってそうな、ヤバそうなのがすっごい好きです!!
――本当に全く違いますね(笑)。そういうのって読者にはなかなか伝わらないものなんですね。
新條:全部は言わないですからね。言う機会もないし。咲也(『快感♥フレーズ』のキャラ)なんてフェラーリ乗ってますけど、実際はフェラーリ乗ってる男ってどうかと。チャラチャラしてホストみたい〜って。でも、2次元だとかっこよく見えてしまう。
私自身は、どっちかというと、咲也になりたいなと思ってたほうです。ああいう顔だったら楽しいだろーなー、女の子にモテちゃってとかは思います(笑)。
――今までそういった趣味に合わないキャラやストーリーを描いてきた苦悩を、ブログで吐露されていましたが、実際、すでにエロスや色気無くして新條作品は語れないと思います。それについて、どうお考えですか?
新條:なんていうのかな…ぶっちゃけ好きは好きなんですよ。エロスとか色気は。無いと描けないってくらい。でも、必要じゃない部分もいっぱいあったと思うんですよ。お話の流れに沿ってないとか、とってつけたようだったり、あればいいんでしょ的な。そういうのは嫌なんですよね、もう。
第3回へ続く
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