2008年9月19日 21時17分更新
山間部などの診療所の医師不足の問題を受けて、来年度どの診療所に医師を派遣するのかを検討する会議が18日、桜井市で開かれ、医師の確保が必要な診療所を抱える市町村の担当者が医師不足の窮状を訴えました。
桜井市の奈良県総合桜井庁舎で開かれた会議には、県の担当者と来年4月に新たな医師の確保が必要な診療所を抱える市町村の担当者、あわせて20人が参加しました。
会議でははじめに、奈良県地域医療連携課の武末文男課長が、「山間部などの開業医は3分の2が65歳以上のため、今後さらに厳しくなる可能性が高いので、派遣先を検討するだけでなく、医師不足を乗り越えるための対策を考える場にしたい」とあいさつしました。
続いて参加した市町村の担当者がそれぞれ現状を説明し、十津川村の担当者は「2つある診療所のうちの1つの常勤の医師がことし6月に退職したため、残る1つに負担が集中しており、1人80人の患者をみながら救急にも対応しており、是非医師を派遣してほしい」と窮状を訴えました。
奈良県地域医療連携課の武末課長は、「派遣できない2つの診療所についても周辺の医療機関と協力して医療態勢が組めるよう対策を検討したい」と話していました。
奈良県では、派遣される医師にも聞き取りを行ったあと、11月末までに派遣先を決めることにしています。