従業員2人が手足のしびれなどを訴えた丸生本店=19日午後8時30分、長野市南高田1丁目、竹花徹朗撮影
19日午後3時ごろ、長野市南高田1丁目の和菓子店「丸生(まるせい)本店」で、仕入れたあんを口にした従業員の男性(36)と女性(35)が嘔吐(おうと)や手足のしびれを訴え、市内の病院に運ばれた。長野中央署によると、2人は意識があり、話ができる状態という。
同署などによると、2人はおはぎを作るため、あんを混ぜる作業中だった。普段使っている銘柄のあんが足りなくなってきたため、店に保管してあった1袋5キロ入りの中国製の「加糖あん」を開封した。あんから石油のようなにおいがしたため、手ですくって口に入れてみたところ、直後から嘔吐などの症状が出た。
丸生本店は2日に、この加糖あんを長野市内の業者から2箱(4袋入り)仕入れ、13日に1箱を使用。2人が2箱目を開封したという。
県警は、何らかの原因で毒物が混入した疑いがあるとみて、毒物の特定や仕入れルートなどを調べている。今のところメタミドホスなどの有機リン酸系毒物の可能性は低いという。