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【大相撲】

朝青龍、手つき指導に物申す 呼吸で立たせて!!

2008年9月19日 紙面から

駐車場で記者に囲まれる朝青龍=両国国技館で

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 混乱状態に陥っている武蔵川新理事長(元横綱三重ノ海)の手つき指導に対し、力士会会長の朝青龍が黙っていなかった。旭天鵬をあっさり寄り切って支度部屋へ引き揚げると、取組についての話はそこそこに熱く持論を展開だ。

 「力士たちが戸惑っている? お互い息が合ってれば、それでやらせた方がいいと思う。止められたら、それだけ集中力がなくなるんだよ。呼吸が合っていれば別にいいじゃないですか。一発勝負だからね」

 初日の取組後は「立ち合い指導のことは、土俵に上がればそんなに考えてない」と冷静に受け止めていたが、あまりの混乱ぶりに物申さないわけにはいかなくなった。

 4日目の稀勢の里戦では左手をつかないまま立ったが、それを貴乃花審判部副部長が見逃したため成立。ただし、2人の呼吸は合っていた。横綱自身は「しっかり手をつけていた」と勘違いしていたが、要するに“あうんの呼吸”で立たせてほしいということ。

 初日前日に武蔵川理事長が審判部に手つきを厳しくするよう通達。力士たちは何の説明も受けていない。「できるだけやろうとは思うが、急に言われても分からない。説明してほしい。一生懸命やっているんだから。次の力士会で説明してほしいですね」。切実な思いを口にした。

 力士としては武蔵川理事長の指導に従うべきだろうが、審判部自体も混乱している状態だ。朝青龍の意見もごもっともだと言える。

 (岸本隆)

 

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