カリスマ投資家推奨銘柄のその後(DAIBOUCHOU氏編)

いくら未来の株価は予想できないと言ったところで、「いや私には未来の株価が分かる。」、「優秀な投資家は、未来の株価を予測できるから儲けているのだろう。」と考える人は一定数います。

では、そういった現在も活躍している優秀とされている投資家が、過去どのような銘柄を推奨し、その後どうなったのかについて、検証してみるというのはどうでしょうか。

というわけで、実際に検証してみることにします。

今回は、200万を10億にしたカリスマ投資家、DAIBOUCHOU氏を例に検証してみたいと思います。

DAIBOUCHOU氏といえば、一時は個人投資家のなかで最も有名かつ評価の高かった方です。
本当に多くの投資家が、氏の投資手法、投資銘柄を参考にしていましたし、今もブログやら有料メルマガ等で、カリスマ投資家としてご活躍です。

なお、はじめにお断りしておきますが、私は氏をあくまで「優秀投資家は未来の株価を予測できるのか?」を検証するためのサンプルとして取り上げたまでです。

決して、氏個人を攻撃したいとか、そういうのではありません。

では早速、氏の推奨銘柄がどうなったのかを見てみましょう。

参考文献としては、DAIBOUCHOU氏が2006年に出版した「5年半で資産500倍! DAIBOUCHOU式 サイクル投資法」を使用しました。

氏が、この著書の中でオススメ銘柄として取り上げたのは、以下の6銘柄です。



ご覧のとおり、発売後の株価は散々たる結果になっています。
平均で約−90%ですから、500万投資したと仮定すると、2年半で50万円にまで資産が減少したことになります。
※信用を使うのがDAIBOUCHOU流ですので、その前に追証がかかっているはずですが。私もその一人です(苦笑)

この結果を見てもなお、「優秀投資家は株価予測が出来る。」とお感じになるでしょうか?

もしくは、「私だけは、絶対に上がる銘柄を予測できるのだ。」とお感じになるでしょうか?

もちろん、そう信じたい気持ちはわかりますが、「DAIBOUCHOUさんだけは違う。確実にあがる銘柄を当ててきた人だ。」というコンセンサスと共に、多数の個人投資家がDAIBOUCHOU銘柄を買い込み、そしてほぼ全員が大損し、退場を余儀なくされたという過去を忘れないでいただきたいと思います。

私も、これは自分自身やらかした大きな失敗ですから、声を大にして主張したいと思います。

最後にまとめます。

あなたを含めて、どんな優秀な投資家であっても、未来の株価を予測するなど不可能です。事実、優秀投資家が推奨した銘柄のその後のパフォーマンスは散々たるものです。

ではあなたは何を参考に投資するのでしょうか?

未来の株価は予測できないわけですから、過去の株価を分析し、その上で有効な投資戦略を構築する以外に方法はないのではないでしょうか・・・?

少なくも、金を失うことに大いなる快感をおぼえるという場合以外は、優秀投資家の推奨銘柄をそのまま買うなどという行動は絶対に慎むべきと私は思います。