試合後、ファンの声援に応える清原。今年のオリックスは最後まで騒がしい（クリックで拡大）

　オリックスは１８日、スカイマークでの最終戦を勝利で飾り、清原も１０試合ぶりに代打で登場（空振り三振）、ファンを沸かせた。チーム初のクライマックスシリーズ（ＣＳ）とともに、もうひとつの懸案事項、清原の引退セレモニーもテンヤワンヤの状況。例年なら静かなオリックスの終盤戦、今年は大層にぎやかだ。

　ＣＳ進出も、大々的な引退セレモニーもチームにとっては初めて。関係者が一様に「ノウハウがない」と８年連続Ｂクラスの悲哀を口にする。２位を堅持すればＣＳの第１ステージは主催ゲーム（京セラドーム大阪）となるが、残り１０試合になっても前売り券の発売日などは「（３位になって）払い戻しなどのリスクがあるので、近日中に」（関係者）と未定のまま。

　「主催ゲームとなればチケット収入が球団へ。それなら“２位を死守して皆の懐を豊かにしよう”とフロントがハッパをかけてもいいんじゃないか。現に、ソフトバンクやロッテは２位を想定。まあ、何事も初めてだから仕方がないが、リスクの心配より“選手を信頼している。２位になる”との度量を見せられないのか」（現場サイド）

　一方、清原の引退セレモニーの式次第はほぼ固まっているが、最近、場外からブーイングが漏れている。清原党を自認するファンは法外なプラチナチケットの出現を嘆いている。

　「前売り券は完売。街中のチケット売り場をのぞいたらネット裏の席（通常５０００〜６０００円）が１０倍以上の６〜７万円で売られていた。いくらキヨ様の最後のステージでもなかなか手が出ない額だ」

　引退セレモニー当日の相手を務めるソフトバンクのファンからも戸惑いが。

　「チケットが手に入らない。運良く現場に行けても、（ソフトバンクの）応援にシバリがあるかも知れないし…。われわれとしては今季、関西での最後の試合だし“来季は頑張れ”と声援したいんだが。だいたい、清原のふるさとは西武だし、オリックスではまともに働いていないんじゃないの」

　売らないチケットに売れすぎるチケット…現場、フロント、ファンを巻き込んでのドタバタ劇は続く。（夕刊フジ編集委員・高塚広司）