熊本市議会は18日、市立熊本産院を廃止し、市民病院に統合する執行部提案の条例案について、廃止時期を来年3月末から12月末に9カ月延期するよう修正したうえ、賛成多数で可決した。
修正案は自民、未来の計26人が提案。市の提案では準備期間が足りないとして、市民への説明や、廃止後に増床する市民病院のNICU(新生児集中治療室)の整備に十分時間をかけるよう求めた。代表者の落水清弘議員(自民)は「利用者には大きな変化。年度末に妊婦となった人も出産まで利用できるようにしたい」と提案理由を述べた。
存続を求める公明、共産は「施行を延ばすだけでは変わらない」「産科医不足が指摘され、公的病院による産科はこれからも必要。市の説明では市民の不安は払しょくされていない」と反対した。
幸山政史市長は「積極的に地域に説明に出向きたい」と述べた。【結城かほる】
毎日新聞 2008年9月19日 地方版