産科医不足や分娩(ぶんべん)施設の減少対策に助産師の力を生かそうという試みが始まった。松本市で18日、助産師活動促進検討会の初会合があり、県の野池明登医療政策課長は「助産師への期待は高まっている。貴重な意見を政策に反映させたい」とあいさつした。
会には産科医や助産師らが出席。「助産師外来の手引き」の作成や、産科医と助産師の役割分担などを意見交換し「高リスクの時には医師に診てもらうが、線引きが困難」「県内は病院出産が多い。助産師との連携で何ができるかを考えるべきだ」などの声が出た。
県によると、分娩施設は、96年・77施設が今年9月現在で45施設まで減少。産科・産婦人科医数も96年・186人から06年・158人に減った。ただ、今年に入り、松本、須坂両市などで「助産師外来」を設置する動きも出ている。【光田宗義】
毎日新聞 2008年9月19日 地方版