大崎市民病院の医療事故 執刀医を書類送検

 大崎市民病院で2007年、脳血管手術を受けた宮城県大崎市のパート従業員女性=当時(40)=が術後に死亡した医療事故で、宮城県警捜査一課と古川署は18日、業務上過失致死の疑いで、執刀した同市内の男性医師(43)を書類送検した。

 調べでは、医師は07年6月6日午後2時35分ごろ、脳動脈瘤(りゅう)の破裂を防ぐため、女性の脳血管にコイルを入れる手術で、生理食塩水点滴パックが空になったことに気付かずに手術を継続。血管内に空気が混入し、空気塞栓(そくせん)症を起こした女性を6日後に脳循環不全で死亡させた疑い。

 県警によると、医師は同様の手術を約80件した実績があったが、女性の手術では脳動脈瘤にコイルを入れるのに手間取り、点滴が空になった。医師は「点滴の状態を見落としてしまった」などと話しているという。

 女性の死亡後、病院側から古川署に「異状死」として届け出があり、同署などが捜査していた。大崎市民病院は「予見が不可能な事故だったと考えている。検察の判断を待ちたい」と話している。

 大崎市と女性の遺族は07年10月、市が約4500万円の損害賠償金を支払うことで示談が成立している。
2008年09月19日金曜日

宮城

社会



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