中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 富山 > 9月19日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【富山】

患者の問題行動 県報告 “コンビニ受診” 暴力や不当要求

2008年9月19日

県議会一般質問

 軽い症状なのに「便利だから」と重症患者を対象にした救命救急センターを夜間に利用する「コンビニ受診」や暴力をふるったり不当な要求をしたりする「モンスターペイシェント」の一端が、十八日開かれた県議会九月定例会の一般質問で報告された。上田英俊氏(自民)の質問に林時彦厚生部長が答えた。

 二〇〇七年度の県立中央病院と厚生連高岡病院の救命救急センターの利用状況によると、救急車を使わず直接病院窓口に行って受診した患者二万九百八十八人のうち、入院が必要なかった患者は一万七千九百四十人で全体の85・5%を占めた。

 中には「日中に受診すると長時間待たされる」「数日前から口内炎で口の中が痛い」などと緊急性のない患者もおり、多くがコンビニ受診とみられる。

 一方、県が昨年、二十六の公的病院を対象に実施した職員への暴力被害に関するアンケートでは「夜間病室を抜け出したことを注意した看護師が患者から威嚇された」「期待した治療効果が得られないと繰り返し繰り返し長時間の説明を求められた」「患者の家族が酔っぱらって病室や廊下で大声で話をし注意すると暴力をふるわれた」との例が報告された。

 こうした患者が現場の医師の負担増につながっているとして、県は適切な受診の仕方の啓発や院内暴力への対応について情報提供に取り組んでいるという。

 本会議ではほかに、矢後肇(自民)、場家茂夫(無所属)、宮本光明(自民)、仲外喜雄(同)の四氏が質問した。

  (稲田雅文)

 

この記事を印刷する

広告