ハラレ(CNN) ハイパーインフレに苦しむジンバブエの中央銀行は、対策として10兆ジンバブエ・ドル紙幣相当の「1000ドル」紙幣を発行した。ただし新紙幣で買えるものはパンのみで、専門家は新紙幣が事態を改善する可能性はないとの見方を示している。
ジンバブエは2000年にムガベ大統領が白人農園を強制収用し、経験が浅い黒人農民に再配分する強硬策を取って以来、経済の悪化が止まらない。インフレ率は今年8月、世界最悪の1120万%を記録した。2年前と今年8月に通貨切り下げが行われたものの、効果は表れていない。
ムガベ大統領は経済崩壊の責任を認めておらず、ジンバブエに対する欧米の経済制裁が原因だと主張している。