農薬に汚染された事故米の問題で、名古屋市の接着剤製造会社「浅井」が不正に転売した非食用のもち米のうち65キロが、京都市立中学校で4月16日に出された給食に使われていたことが、京都市教委などの調査で18日分かった。事故米が学校給食で使われたのが分かったのは全国で初めて。西京や伏見など8区の47校で生徒と教職員5254人が食べたが、市教委は「健康被害の恐れはなく、被害報告もない」としている。
市教委によると、問題のもち米は、「浅井」から数社を経由して福井県の「幸池商店」、伏見区の米穀卸売会社「京山」を経て、市教委が中学校給食を委託している南区の「ファーストフーズ」に渡った。同社が4月16日の給食で、赤飯の一部に使用した。
もち米はすでに使用され残っていないが、「浅井」の在庫分の検査結果から基準値を超える農薬メタミドホス(最大0・05ppm)に汚染されていたとみられる。市教委には「国内産もち精米100%」と報告されていた。
市教委は同日、給食を実施している全中学校に事故米の混入を連絡し、保護者に説明文を配るよう指示した。市教委体育健康教育室は「事故米と知らずに使用した。給食の安全管理は徹底してきただけに、非常に残念だ」と話した。
京都市内の中学給食は弁当との選択制になっている。
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