世界が注目する「サウラビ」
「サウラビ」は、今年のカンヌ映画祭で予告編を上映、積極的な海外販売促進活動をしており、スウェーデンのウメアフィルムフェスティバル(9月)、イタリアのトリノフィルムフェスティバル(11月)、フランスのドビルアジアンフィルムフェスティバル(3月)、カナダのトロントフィルムフェスティバル(9月)に、相次いで公式に招待されるなど、東南アジアはもちろん、ヨーロッパの映画界でも好評である。
映画は、「黎明の瞳」以降、死活をかけているタレント、チェ・ジェソンと日本の榎木孝明、梅宮万紗子など、韓日両国のスター俳優が熱演し、日本で90%以上を撮影した上、「教科書歪曲」「独島(竹島)紛争」など、国家的葛藤が重なり、より一層注目を浴びている。「龍の涙」「太祖王建」の作家イ・ファンギョンが書いた初めての映画のシナリオという点も、この作品に対する期待を一気に高めている。
「サウラビ」(サウル:戦い、アビ:男)とは、百済の武士を指し示す純粋な韓国語。百済滅亡を前後し、日本に渡っていった王族などの遊民とサウラビ(武士)が、定着の村「ナンゴ村」に住み、本国百済復元の雄志と熱望、その過程で繰り広げられる葛藤と愛を描いている。
神剣の完成をめぐり、主人公キム・ジンオ(チェ・ジェソン)と日本の武士である城主安藤(榎木孝明)、領主の娘オサメ(マサコ)との三角関係の進行が興味深い。
映画には、三国時代、百済人が日本を開拓して文物伝播した歴史的事実を土台に、サウラビの魂が日本の侍精神に発展したという前提が込められている。
特に、崩御した王に対する百済のサウラビ達の衝撃的な割腹と断頭意識は、後日の侍の割腹とも深い関連があることを示唆する。
実際に映画作製に参加した武術俳優やスタッフなど、日本側の関係者がこうした歴史的事実に驚き、今後の文化交流の尖兵になるであろうと自認した点も興味深い。
映画の製作陣は、今年2月から4月まで、景観が秀麗な日本の九州・熊本、大分、佐賀の3県の古城と民俗村をまわって撮影した後、昌徳(チャンドク)宮とナクソンジェ、海南の村などで残りのシーンを撮影した。
一方、「全国区」、「忠武路のドンキホーテ」など、主にアクション映画を撮って来たムン・ジョングム監督は「今回の作品は、どこに出しても恥ずかしくない」とし、興行の成功を確信している。
『スポーツ朝鮮/カン・イルフン記者』
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