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【社会】

「PAC3」、迎撃成功 防衛省が初の発射試験

2008年9月18日 03時45分

 弾道ミサイルを迎撃するミサイル防衛(MD)システムのうち、航空自衛隊が保有する地対空ミサイル「PAC3」の初の発射試験が17日深夜、米ニューメキシコ州のホワイトサンズ射場で行われた。米軍が発射した模擬ミサイルに2発のPAC3を発射し、迎撃した。

 日本のMDは、飛来する弾道ミサイルを洋上のイージス護衛艦から発射する艦対空ミサイル「SM3」で迎撃し、撃ち漏らしたら地上のPAC3で対処する2段階システム。PAC3は今年3月までに、首都圏に所在する4個の高射隊に配備された。模擬ミサイルには、航空機を迎撃する地対空ミサイル「PAC2」が使われ、飛距離は約100キロ。落下速度は、1300キロ飛ぶとされる北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン」のマッハ10に遠く及ばない。防衛省システム装備課は「今回の狙いはシステム機能の検証にある」として、命中精度へのこだわりをみせていない。

 発射試験の費用は、米政府に支払う役務費、PAC3の取得費など約25億円。空自はPAC2の発射訓練を毎年、同射場で行っているが、PAC3は高額な経費がかかるため、発射試験を来年度1回行うにとどめ実射訓練は行わない。

(中日新聞)

 

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