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米政府 リーマン“放置”もAIGは救済

 サブプライム住宅ローン関連の損失拡大で資金繰り難に陥っていた世界最大級の保険会社、米アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に対し、米政府と連邦準備制度理事会(FRB)は16日、850億ドル(約9兆円)を上限につなぎ融資を提供、公的資金による救済に乗り出すと発表した。共同電によると、米政府は79・9%の株式を握り、AIGは事実上政府管理下で再建を図る。AIGは世界130カ国で事業展開し、本体の資産規模は1兆ドル以上。経営破たんすれば世界的な金融危機の連鎖を引き起こす恐れがあった。

 日本でも生命保険や損害保険事業を幅広く展開。AIU保険、アメリカンホーム保険、アリコジャパン、AIGスター生命などが活動。金融庁は「AIGの破たんが回避されたことで日本の保険契約も問題がない」と、保険契約者に影響はないとの見通しを示した。

 米政府は15日に米証券大手リーマン・ブラザーズが破たんした際に「政府資金の投入を考えたことは一度もない」(ポールソン財務長官)との立場を貫いたが、AIG破たんは「金融市場が破壊される可能性が高い」(米金融当局幹部)ため、一転して原則を外れて公的救済に乗り出さざるを得なくなった。

[ 2008年09月18日 ]

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