社会
45億円赤字、累積769億円 県病院事業
県立病院など十二病院を運営する県病院局は十七日、約四十五億円の赤字となった二〇〇七年度の決算を発表した。入院患者七人に対し、看護師一人を配置した病院に入院基本料を上乗せする制度「七対一看護基準」の導入と、薬品の仕入価格の抑制などで赤字幅は縮小したが、累積赤字は約七百六十九億円に上った。病院の運転資金である内部留保額の残高は約五億円を割り、危機的な状況に追い込まれている。
入院・外来ともに患者数は前年度より2%程度減ったが、一人あたりの診療単価は入院で約7%、外来で約5%増え、全体の収益は約二十八億円増(対前年度比)の約七百二十二億円となった。
一方、支出は看護師の増員で人件費が前年度より約十二億円増えたが、経費抑制に努め、約十五億円増(同)にとどまった。赤字幅は約十九億円縮小した。
病院別では、前年度は赤字だった尼崎と災害医療センターが黒字に転換したほか、姫路循環器病センターも黒字だった。塚口、加古川、淡路、こども、がんセンター、粒子線医療センターも赤字を減らした。
一方、医師の異動にともない患者数が減った西宮は約六億円の赤字、長期患者の転院を進める光風は約八億円の赤字、医師不足で病床を減らした柏原は約十六億円の赤字で、前年度からさらに悪化した。
〇七年度中に「七対一看護基準」を導入していたのは七病院で、柏原を除いて収支が改善した。県病院局は「西宮も今年七月から導入しており、改善が期待できる。赤字体質からの転換には、診療報酬の改定にどう対応し、いかに医師を確保するかが問われる」としている。(森本尚樹)
(9/18 09:31)
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