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国際

エリツィン元大統領、「四島即時返還」を提案 97年日ロ首脳会談(09/17 07:32)

 【モスクワ16日加藤雅毅】ロシアの元第一副首相ボリス・ネムツォフ氏(48)は十六日までに北海道新聞の取材に対し、在職中の一九九七年、ロシア極東・クラスノヤルスクで行われた日ロ首脳会談で、エリツィン大統領(当時)が橋本龍太郎首相(同)に、北方領土の四島即時返還を提案した、と証言した。大統領は同席していたネムツォフ氏らの説得で、提案をその場で取り下げた。日本側は領土問題解決の好機を逃したことになり、今後の交渉に影響する可能性もある。

 ロシア側の四島即時返還提案を交渉に直接携わった関係者が明らかにしたのは初めて。日ロ両政府はこの提案を公表していない。

 ネムツォフ氏によると、エリツィン氏は九七年十一月一日のエニセイ川での船上の首脳会談で、橋本氏に「平和条約を締結し、われわれが領土問題をきょう解決すべきだ」と提案した。ロシア側で事前の調整はなく、大統領の独断という。提案に「四島」の言葉はなかったが、四島返還による即時決着と察知したネムツォフ氏らロシア側の同席者が大統領に翻意を懇願。大統領は最終的に「二〇〇〇年までになんとか締結するよう、考えさせてもらう」と表明し直した。

 両首脳は会談後の記者会見で「二〇〇〇年までに平和条約を締結するよう全力を尽くす」ことに合意したと発表。「二〇〇〇年までに」という表現は大統領が主導したとされてきたが、背景は明らかになっていなかった。

 ネムツォフ氏はエリツィン氏の提案が四島返還だったとする根拠について「島を全部返す用意があったのは明らかだ。エリツィン氏にとって、平和条約締結は島全体について決断することを意味していた」と断言。

 クラスノヤルスクで提案した理由に関し、「歴史的に意味のある画期的な会談にしたかった大統領の意欲の表れ」と語る一方、「合意していれば大統領は弾劾されただろう」とも指摘、仮に合意しても国内の反対勢力に阻まれ、実現は困難だったとの見方を示した。

 これに関して、官房副長官として会談に同席した額賀福志郎前財務相は十六日、北海道新聞の取材に「軽々には言えない」と述べ、コメントを拒否した。

 ネムツォフ氏は九七年三月から九八年八月まで第一副首相。若手改革派でエリツィン氏の秘蔵っ子として知られ、日ロの政府間貿易経済委員会ロシア側議長として日ロ経済交流の旗振り役も務めた。

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