2008年09月17日 (水)おはようコラム「進路で悩む?公明党」
公明党の代表選挙がきのう告示され、太田代表の無投票での再選が決まりました。近づく衆議院選挙の結果によっては、2期目の太田代表が党の進路で悩むこともありそうです。
島田解説委員です。
Q太田さんと言うと、民主党の小沢代表と選挙区で激突という話も出ていますが?
太田さんの選挙区東京12区に、小沢代表が乗り込んでくるかもしれないという話が出回っているわけですが、本当にそうなるのか、はっきりしません。
ただ、話が出回るということは、それだけ民主党が太田さんへの挑戦を自公連立政権打倒の象徴と考えているということです。
Qきのうの記者会見で、太田代表は自民党との連携を強調していましたね?
「率直にものが言い合える自民党との成熟した関係を続けていく」と言っていました。
公明党は臨時国会冒頭の総理大臣指名選挙で自民党の新総裁に投票し、衆議院選挙も自民党との選挙協力で乗り切るのが基本方針です。
しかし、選挙に向けて公明党が定額減税の実施などを主張するのに対し、自民党には財政再建優先の考えが根強く、こうした政策面でのズレが生じてきているのも確かです。
Q衆議院選挙の後で、太田代表が自民党との関係で悩むことがあるんでしょうか?
今度の衆議院選挙は、自民・公明で引き続き過半数を確保できるかが最大の焦点です。公明党や、その支持母体の創価学会の関係者の間では、自民党との連立与党はあっても、自民党と一緒に野党共闘を組むことはあり得ないということがよく言われます。
また、仮に自民・公明で過半数を確保した場合でも、数の上できわどい与野党伯仲状況になった場合には、野党側から強く連携を求められるでしょう。
その時、どういう判断をするか。太田さんにとって悩ましい問題です。
Qやはり政治に大きな変化が生じているということなんでしょうね?
9年前に自民党との連立に踏み切った当時、公明党は「与党になれば我々の政策が実現するんだ」と支持者に説明していました。
しかし去年の参議院選挙の結果、衆参両院のねじれ状況が生じて、与党であれば掲げた
政策を実現できるというものではなくなりました。
そういう中で公明党は「党の独自性」を優先させる姿勢を強めてきているわけです。
党の存在感を高めるのがリーダーの務めです。そのために太田さんは、先々の党の進路に思いを巡らしながら、悩み多い日々を送ることになりそうです。
投稿者:島田 敏男 | 投稿時間:10:51