防衛省は17日、防衛力の基本方針を定めた防衛計画大綱(04年12月策定)改定の検討会議の初会合を開いた。来年夏までに防衛省案をまとめ、首相官邸に近く設ける有識者会議に報告。来年末に修正した大綱を閣議決定する。
林防衛相は会合で「我が国周辺の情勢などさまざまな変化を踏まえ、どのような修正が必要か検討する」と述べた。今後、米軍再編や北朝鮮の核実験、中国軍の近代化などを踏まえ、自衛隊のあり方を議論する。
現行の大綱は、01年の米同時多発テロなどを受け、これまでの抑止力重視から「新たな脅威」への対処能力重視に転換。その上で「09年末に必要な修正を行う」としている。修正作業では長期化する「テロとの戦い」への対応、07年から本来任務と位置づけられた自衛隊の国際平和協力活動の将来のあり方についても検討する。(山田明宏)